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棟方志功記念館 愛染苑

2024年12月23日

明日、明後日はクリスマスですね~!

今年は、平日がクリスマスなので、

週末にクリスマスパーティーをしたお家も多いでしょうか?

ステキなクリスマスになりますように!

 

さて、先週のSTEP!では、

福光美術館の分館 棟方志功記念館 愛染苑をご紹介しました!

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棟方志功といいますと、

疎開で今の南砺市福光地域に来ていたことが有名で、

富山にもゆかりがある版画作家ですよね。

 

棟方志功の出身というのが、青森県でして、

私水梨子も、青森出身なので、

青森出身で、富山に住んだというところで、

縁を感じていました。

 

愛染園では、実際に棟方志功が暮らした家も見ることができるということで、

愛染苑に行ってきました!

 

今回は、棟方志功記念館 愛染苑の大塚智子さんに詳しく教えていただきました!

 

まずは、棟方志功と福光の関係について簡単にお話ししましょう!

 

棟方志功は、もともとゴッホにあこがれて、

青森から上京し、油絵を描いていたそうです。

ただ、日展ではなかなか入選できずにいました。

そのとき、版画の展覧会をみたことをきっかけに、版画の制作を始めます。

棟方志功の版画は柳宗悦などの民芸運動の方たちの目に止まりました。

民芸運動の方とかかわりがあった光徳寺から、

棟方志功に寺に作品をほってくれないかとお願いしたことがきっかけで、

昭和16年ごろから、棟方志功はたびたび富山に訪れるようになります

 

昭和19年に、棟方志功の疎開先が決まっていなかったことから、

福光にきたらどうだと声をかけたことにより、

昭和20年4月に棟方志功と家族は福光にやってきます。

昭和20年5月には、棟方志功の東京の住居が空襲で焼失し、帰る場所がなくなったこともあり、約6年8か月の間、富山で暮らしていました!

 

当時、棟方志功の出身の青森も疎開先になっていたので、

青森に疎開したらよかったんじゃないかな~と思ったんですが、

地元にはもっと有名になってから帰りたい!という思いがあったそうで、

青森には戻らなったそうです(笑)

 

愛染苑は、4つの建物があります。

一つは、受付がある棟方志功記念館 愛染苑です。

棟方志功の作品などが展示されています。

もう一つは、棟方志功旧居 鯉雨画斎です。

魚の鯉、雨、映画の画、北斎の斎とかいて、りゅうがさいと読みます。

 

また、民藝館の青花堂、棟方志功飼料館の4つです。

 

今回は、愛染苑と棟方志功旧居 鯉雨画斎の2つをじっくりみてきました!

 

まずは、棟方志功旧居 鯉雨画斎をご紹介しましょう!

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もともと、棟方志功が住んでいた当時は、

現在の愛染苑の隣にある民藝館のところに立っていました。

棟方志功が富山を離れた後、

ほかの人が購入し、一度別の場所に移築され、

現在は、愛染苑のむかい、福光公園の一角にあります。

 

こじんまりした住居で、

ここに住んでいたんだ!?と少しびっくりしました。

 

もともと棟方志功は疎開したときは、光徳寺周辺に家を借りて住んでいましたが、

家の主人が戦争から帰ってきたことで家を出ることになり、

町のほうで、大家さんと一緒に別の家にすんだそうです。

ただ、新しいおうちで、眼の状態があまり良くなかった棟方志功は、

きれいな家を汚してしまうかも・・と思い、

家をさがしてもらったところ、ちょうど建売の住宅があったそうで、

家を建てて、暮らしていました。

 

東京でも借家住まいだったので、

棟方志功にとって、この家が初めての自分の家だったそうです。

 

この家の特徴としては、

厠、トイレに棟方志功の絵がかかれていること。

 

大工さんの足場をかりて、壁や天井などに、

びっしり絵が描かれています。

菩薩や天女、棟方志功の好きな言葉など、

棟方志功の世界が広がっています。

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そして、アトリエとして使っていた鯉雨画斎というお部屋のふすまには、

赤い鯉や当時の用水や川でよくみられた魚や亀、うなぎなどが描かれています。

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壁に直接かいているので、

ふすまから、すこしはみ出している部分もあります!

 

厠とふすまの絵をみて、

本当に、ここに棟方志功が暮らしていたんだなと感じましたね。

 

ちなみに、今は棟方志功旧居が鯉雨画斎とよばれていますが、

もともとは、このアトリエの部屋を鯉雨画斎と呼んでいたそうですよ~!

 

当時は戦争があったこともあり、

なかなか版画に使う木材が手に入れられず、廃材をつかっていたそうです。

そのため、福光ではハガキサイズの小さな作品を多くつくっていたとのことです。

 

このアトリエで作られた作品たちをみることができました!

私が訪れたときは、竜胆頌展という企画展を行っていました!

 

富山で作られた作品が中心なので、

棟方志功からみた富山の風景や、富山にいるとに作った詩がかかれた作品などがありました。

 

個人的には、令明、五郎、蝉取の柵という作品が印象に残りました。

令明というのが棟方志功の次男、

五郎は棟方志功の猫ですね。

 

これも、小さな作品なんですが、

富山での生活の一コマを切り取っているので、

こんな風に子供たちと過ごしていたのかなぁと想像しちゃいました。

 

ちょうど、今週展示替えが行われ、18日から新しい展示が始まっています。

新しい展示も、棟方志功の福光にいたときの作品がみられますので、

じっくりご覧になってみてくださいね!

 

初めて棟方志功記念館愛染苑に行ってきましたが、

棟方志功が富山で暮らしていたんだなということを実感できました。

富山に住んでいた時も、本当にいろいろな方とかかわりをもっていたそうで、

富山の県展の第一回の審査員をつとめていたり、学校に作品を寄贈したり、

富山の芸術・文化にすごく影響を与えていたんだなと感じました。

 

また、福光美術館の本館では、企画展などで棟方志功の大作をみることができます。

愛染苑では、福光で制作した珍しい棟方志功の作品がみられますので、

ぜひ合せて楽しんでくださいね!

 

今日は、福光美術館 分館 棟方志功記念館 愛染苑をご紹介しました!

 

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福光美術館 分館 『棟方志功記念館 愛染苑』

場所  南砺市福光地域

開館時間 午前9時から午後5時まで

※最終入館は、午後4時30分までです。

休館日  毎週火曜日と年末年始

入館料  一般310円

※4館すべてご覧いただけます!

 

詳しくは、コチラから。

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mizunashi 12:00 PM